
あること ♾️ ないこと
あることも、ないことも、その捉え方で無限の可能性へ
本作品は、被爆者の人生をたどるストーリーマップに載せられた絵画を前に、鑑賞者が自らの想いを言葉として重ねていく参加型の展示である。絵画は、高校生が被爆者の証言をもとに描いたものだ。鑑賞者の感情が、文字として残り、他の鑑賞者の感情と共に響き合う。過去に“あったこと”としての被爆の記憶と、いま“語られつつあること”が交わるとき、「あること」と「ないこと」の境界をゆるやかに溶かし、共感の層が生まれることを目指す。
絵画の前に立ち、そこに描かれた情景や登場人物の気持ちを想像してみる。 そして、感じた想いを、言葉にする。 その想いは文字として記録され、他の来場者の言葉と重なり合いながら、新たな共感の層をつくる。 言葉を残すことも、静かに眺めることも、どちらもこの作品の一部である。 過去と現在の感情が響き合う、その瞬間をゆっくりと味わう。