
あること ∨ ないこと
生成AIでつくった絵本の個性と価値を問う
「人間万事塞翁が馬」ある出来事が、幸いだったか災いだったかは、後にならないとわからない、ということを表す格言。災いは自分を強くするための試練、そう捉えれば、どんなネガティブな出来事もポジティブに変えられるし、災いに動じることもなくなる。 その思いを子どもに伝承したい。だけど「人間万事塞翁が馬」の世界観を表した絵本は多くない。ないなら作ってしまえばいい、というのが制作のコンセプト。
AIで生成された制作物は、個性がなくてつまらない、だから価値が「ない」と言われがち。 でも、人の手によるアートも、模倣を重ねる中で個性を加えて創造されてきた。AIを用いても、生成された絵や話に、人が思いを込めて指示を出して編集を加えていけば、個性的で価値が「ある」アートを創れるのではないか。 手で描く、筆で描く、マウスで描く、AIで描く、本質的な違いはどこにあるか、考えるきっかけを提供したい。